維摩居士と維摩経
逆説の真理
座禅するには聖者として振舞いながら、しかも凡夫として座禅せよ
道法を捨てずして、しかも凡夫の性格を示しながら座禅する。
座禅とは聖者になる修行ではない、凡夫になる修行であると。
凡夫の持つ煩悩のまゝで涅槃を目指せ
説法は言葉で示せるものではない。
出家とは功徳や利益を求めるものではない、何も求めずに無を獲得するのが出家である
仏国土とは衆生が仏になる国、仏は衆生の中におわす。極楽や涅槃もすべて衆生の仏国
土の中にあって、他所にあるのではない。仏国土とは物理的な地表や国土ではない。
衆生の直心(じきしん)の中にある。
仏土が浄いのは、菩薩の心が浄いからで、心が浄いと仏土は浄められる。浄められた
仏土は即ち浄土である。
色即是空、空即是色
空は即ち色であり、色は即ち空である。これ、即ち逆説の真理である。