物の興廃は必ず人による。人の昇沈は定めて道にあり。
物事が良い方向に向かうか?悪い方向に向かうかは、偏に
それを執り行う人の性による。
従って人は我が行くべき道を見誤れば、その人は沈むが正しい道を
歩めば、その人は人生を誤る事はない。
何事も、人の心次第という事を空海は述べている。
その人が人生を決する道を誤ってしまえば、苦しく、実りなき一生となる。
人がひとかどの人間に成る為に、道を決する際には、決して焦ったり、早く
決めてしまう事を避け、十分に熟慮を重ねて、道を誤らず慎重に考えねば
ならない事を示唆している。
空海 性霊集より